【知らない人向け】そもそもリハビリとは?作業療法ってなに?

作業療法士について

 リハビリテーションの仕事は、国に認められておよそ半世紀程度であり、やっとで世間に認知されてきたというぐらいかなと思います。実際、リハビリに関わったことのない方(特に高齢の方など)から「介護みたいもの?大変そうだね」と言われたこともあります。今回は、そもそものリハビリの目的や作業療法について少しお話しようと思います。(※あくまで、筆者の主観によるものです。)

1.リハビリテーションとは

  京都府のホームページによると、「「リハビリテーション」(Rehabilitation)は、re(再び、戻す)とhabilis(適した、ふさわしい)から成り立っています。つまり、単なる機能回復ではなく、「人間らしく生きる権利の回復」や「自分らしく生きること」が重要で、そのために行われるすべての活動がリハビリテーションなのです。」と記載されています。                          

 実際その通りで、機能回復も目的の一つですが、主にその先の利用者様の生活や生きがいを取り戻すことまでを支援していくことになります。ただ、一つ思い違いをしている人が多いのは、リハビリによる治療で回復はしますが、一時的なリハビリで全て完治出来るわけではありません。

 手術をする内科的な治療でも、一部同じことが言えると思っています。例えば、脳梗塞や脳出血の原因となりやすい高血圧症は一度高血圧と診断されれば、基本的に継続的な服薬治療が必要になります。リハビリもそれと同じで、継続して行うことで、予防につなげていくことが大事だと思います。(高齢者の方なら特に

参考文献:https://www.pref.kyoto.jp/rehabili/rehabili.html

2.作業療法ってなに?

 日本作業療法士協会が定義したものでは「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。」とあります。

 つまりどういうこと?という感じだと思います。筆者も、初めて作業療法を受ける方に対しても、ざっくりと「生活動作のリハビリ」と一括りに言ってしまいがちです。しかし、作業療法士の本当の仕事とは、医学的な根拠を持って、対象者の方に、今必要な作業を提供することだと思っています。      その人に必要な作業は人に合わせて千差万別です。最終目標(リハビリゴール)も人それぞれのため、対象者の方によってリハビリの内容は変えています。理学療法士と同じような歩行練習をしたり、調理練習をしたりなど本当に様々です。作業療法士という職業が分かりにくい&浸透しにくいのは、そこが理由としてあると思います。

参考文献:https://www.jaot.or.jp/about/definition/                   

3.まとめ

 初めて作業療法を受ける方によく勘違いされる、リハビリ(作業療法士)の仕事について考えてみました。結論としては、

 ①リハビリテーションとは…機能回復も目的の一つ。しかし、その先の利用者様の生活や生きがいを取り戻すことまでを支援していくこと。また高齢者の方などは、継続して行うことで、予防につなげていくことが大事。

 ②作業療法とは…医学的な根拠を持って、対象者の方に、今必要な作業を提供すること

 になると考えています。なかなか一般の方には分かりにくい職業ではありますが、今後も必要とされる職業だと思います。

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